訪問診療内科とは？診療内容を紹介

訪問診療は、自宅や施設などで療養していて、病気や傷病のために、通院による療養が困難な方を対象としています。訪問診療の目的は、病気の治療だけではなく、転倒や寝たきりの予防、肺炎や褥瘡（床ずれ）などの予防、栄養状態の管理など、予測されるリスクに備え、入院が必要な状態を未然に防いでいくことです。

患者さんが住み慣れた場所で、自分らしく安心して暮らせるように、地域の医療機関や他職種と連携していくことが重要です。ここでは、訪問診療内科の特徴や大切なことなどについて解説しています。

訪問診療内科の特徴

一般的に、内科疾患は、さまざまな自覚症状から始まるケースが多いです。

その中でも、咽頭痛や発熱、腹痛、下痢といった症状を訴える患者さんは非常に多く、程度の軽いものから、生命にかかわる重大な病気までさまざまです。その幅の広さこそ、内科系疾患の恐ろしさとも言えるのです。気になる症状が見られる場合は、些細なことでも医師に相談することが重要です。

訪問診療内科で重要なこと

今現れている症状は、実は重大な病気の初期症状であるおそれもあります。早期に適切な対処を行わなかったことで、症状が悪化し、肺炎などの命にかかわる状態になってしまうことも珍しくありません。

さらに、生活習慣の乱れや食生活の偏りなど、長期にわたって繰り返していると、知らず知らずのうちに深刻な生活習慣病に進行してしまう可能性があります。深刻な状態になる前に、早期発見・早期治療につなげていく必要があります。そのためにも、症状を見落とさないよう、医師や看護師は状態の変化をチェックしています。早い段階で適切な処置や治療を行うことが重要です。

早期発見のために訪問診療でできること

訪問診療で行える処置や検査は以下の通りです。

• 血液・尿・便検査
• 点滴注射
• 中心静脈栄養
• 経管栄養（胃・腸瘻・経鼻胃管など）
• 輸血
• 心電図検査
• 超音波検査
• 胸水や腹水の除去など管理
• 留置カテーテル管理（尿の管など）
• 褥瘡（床ずれ）など創傷処置
• 人工呼吸器管理
• 在宅酸素療法
• 処方箋発行
• 各種診断書・指示書の作成

地域の医療機関との連携

訪問診療は、保険診療で定められた月2回～定期訪問診療を行っています。また、患者さんの容態が悪化してしまった場合、容体に併せて訪問頻度を検討します。入院が必要な場合には、近隣の医療機関と連携し、健康管理から、万が一の容体悪化にも備えています。

そして、訪問診療を通じて、患者さんや家族が安心して在宅で療養生活を継続できるよう、関係機関やケアマネージャーなどと連携しながら、総合的にサポートしています。

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